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今回はマインドフルネスと「きく」というテーマで話を進めていきたいと思います。
日本語で「きく」というと利き酒、鼻が利くといったような耳で聞く聴覚以外の感覚まで含まれることもありますが、今回のテーマでは純粋に聴覚で聞くことをテーマに進めてみたいと思います。
実は今年1月に行われた早稲田大学教授の熊野宏明先生のワークショップできくということをマインドフルネスのワークの中でとり入れていらっしゃっていました。
実は私は大学生時代からジャズドラムを演奏しています。腕前はアマチュアレベルですが、今も私はある人達にとってはジャズドラマーという側面も持っています。
ワークショップでの体験と20年前程から演奏し続けている私自身のジャズを演奏するということを通して気づいたことがありましたので、今回は皆様にお伝えできればと思います。

 

ワークショップでのきく練習

今年一月に行われた東京マインドフルネスセンターの熊野宏明のワークショップでは五種類の音を聞くワークを行いました。
その音の中には電車が走る音、虫の音、波の音、ピアノの音、時計の針の音と五種類の音が含まれていました。始めは一種類の音に注意をむける注意を一点に集める練習をしました。次に一種類の注意を別のものに向ける練習をおこない、最後は全体である五種類の音すべて聞く練習をおこないました。
始めは一点集中をしていくトレーニング、そして全体を聞き取るトレーニングへと展開していくことを行いました。このワークを体験させていただいた時とても音楽の演奏と似ていると感じました。

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楽器の練習と集中

私はジャズドラムを大学生になってから始めました。ドラムという楽器は基本的には四本の手足を使い、いろいろなリズムを刻みテンポをキープする役割を果たす楽器です。
私が楽器演奏の始めたころは、リズムを安定して維持することが難しかったり、音のバランスが悪かったりしました。また、身体の方も力が入ってしまい力みうまく楽器をコントロールすることができませんでした。楽器の練習は自分自身の音を的確に表現できるようにすることから始まります。初心者のころは自分自身の音ばかりに注意を集中して反復練習をひたすら続けます。他の人達と音を合わせるセッションをしても周りには気を配る余裕などなく自分の楽器のことばかりに注意をむけてしまうものです。
しかし、だんだんと楽器のコントロールができるようになると周りの世界が少しずつ広がっていってきます。これはメディテーションのトレーニングにおける注意の集中すること、そして、その集中を全体へ気を配るというマインドフルネス瞑想法に近いように感じています。

続きは後編で。

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