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図1

巷に溢れる共感とは?

映画、音楽、絵画、本、etc.などに触れ、私たちはよく「〇〇に共感できた~」と感想を述べたりします。共感コミュニケーションと言って、「あ~わかる、わかる」というツボをつくマーケティング手法などでもこの言葉は使われます。そして、クライエントが主役であるカウンセリング(傾聴)の世界では「共感的態度」が基本と言われます。
メディアでAIという言葉を見聞きしない日はない今日この頃、人間ならではの能力でもあるこの「共感」の本当の意味とは何なのでしょうか?

SympathyとEmpathy

わかりやすいのは、SympathyとEmpathyの違いでしょう。
前者は、相手の状況に対して共に(Sym~)あることで、同情や同感とも。一方後者は、相手の気持ちの中へ入りまるで自分のことのように感じて寄り添う(Em~)ことで、近い言葉に感情移入があります。
世の中が今ほど殺伐としていなかった1990年代半ばに世界中でベストセラーになった本に「EQ~こころの知能指数~」があります。久々に読み返してみると、この時点で、作者(ダニエル・ゴールマン)は共感するチカラの大切さと効力を端々に挙げています。
そして、20年以上経った今、周りを見渡せば人間関係で疲れている人が本当にたくさんいます。人はひとりでは生きられないので、自ずと周りの人に影響を受けたり与えたりしているわけで、ストレスの元を辿れば殆どが人間関係に起因すると言われることに納得できます。

やさしい音楽で心をマッサージ

とはいえ、相手の気持ちに寄り添うってとても難しいですよね。何よりも自分のこころの動きがわかっていることが先決でしょう。先の本の中には、怒り、不安、抑うつが3大ストレッサー(ストレス原因)であることが書かれています。こうした情動が頭をもたげてきたら、とにかく一旦それらと距離を置くことが大事です。やさしい音楽でブレイクして、心にゆとりをもたせましょう。
今日の1曲は、カーペンターズのClose to You。原題はThey long to be close to youで、切ない恋心を歌ったもの。女性でこの曲が好き!と言う人が多いですが、歌詞がなくても人を想う気持ちが伝わってくる、聴くほどにこころがほぐされてやさしい気持ちになれるメロディです。
共感のいい循環が生まれるためにも、一人ひとり、こころのケアが大切です。

この記事を書いた人

Emi(音楽ハーブセラピスト)

ハーバルセラピスト、ヒーリング音楽カウンセラー、+TONE(プラストーン)主宰。音楽・植物療法を用いた「五感を開いたストレスケア」を世に広めるべく活動中。企業マーケティング、ワークショップ、執筆を始め、尾山台サロンでは音楽セラピーや音楽カウンセラー講座を行っています。

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https://www.facebook.com/plustone.jp