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図1

逢魔時(おうまがどき)はモードチェンジのとき

先日ある紙面のコラムに、元エルメスインターナショナル副社長がパリでの夕刻の過ごし方について書かれていました。夕刻まっすぐ自宅に戻って、ビール片手にベランダから沈む夕日を眺めるのが至福の時だと、、、。それを読んで、私は、かつて後輩が「そういえば夕日なんて長いこと見てないな~」とため息交じりに呟いたことを思い出しました。
夕刻からだが求める感覚はすごく動物的だと思うのです。古来より、太陽と闇が同居する時間帯を黄昏時といいますが、別な言い方には逢魔時というものもあります。ここから先は神様の時間という意味があるのだとか。
自然界、人の身体、全てがモードチェンジする時間帯。人でいえば、アクティブモードの交感神経からリラックスモードの副交感神経への切り替え時ですね。
働き方への取り組みは喫緊です。会社でおうちで、、、夕刻にちょっと一日を振り返って「あ~今日も良い日だったな~」なんて感じる一瞬があるといいですね。

自律神経の救世主、カモミールティ

人間の身体にはホメオスターシス(恒常性)を維持する仕組みが備わっています。自律神経系-内分泌系-免疫系はそれぞれ相互間に作用しあって、様々な環境の変化に適応するようにできているのです。
最近はその仕組みの研究がどんどん進んでいるのですが、メディカルハーブが最も得意とするところはこのホメオスターシスに働きかけてひとりひとり丁度良いバランスへ持って行くこと。
因みに、みなさんもよくご存じのジャーマンカモミールティは、鎮静効果に優れるアピゲニンというフラボノイドが含まれリラックスに良いことで知られていますが、研究からはこの成分が十二指腸の平滑筋の動きを抑制するといったこともわかっています。
日中のストレス(胃痛や過敏性腸症候群を導きやすい)を解き、心身をリラックスモードにチェンジしたい夕刻の一服に、まさにもってこいの1杯となるわけです。

図2

Fly me to the moon

ところで、満月の一日前の月は待宵月といいます。読んで字のごとく、昔の人は花見のごとく満月を待ち望んでいたのでしょう。ゆっくりとした時間を感じさせる優雅な響きです。
丁度このコラムが配信される土曜日は待宵月。
そこで今回の1曲は、フランクシナトラの歌で有名になったジャズナンバー「Fly me to the moon」です。お月様が見えても見えなくても、夜空を見上げて月に思いを馳せてみる、そんなちょっとした空想時間が現代人には必要なのではないでしょうか。宵闇が迫る色、視覚が鈍るからこそ感じる匂い、そして音・・・・・・全身で感じ取って心を開放してあげましょう。

Fly me to the moon  Bart Howard

この記事を書いた人

Emi(音楽ハーブセラピスト)

ハーバルセラピスト、ヒーリング音楽カウンセラー、+TONE(プラストーン)主宰。音楽・植物療法を用いた「五感を開いたストレスケア」を世に広めるべく活動中。企業マーケティング、ワークショップ、執筆を始め、尾山台サロンでは音楽セラピーや音楽カウンセラー講座を行っています。

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