うつ、メンタル不調を作り出す原因には、その人の慢性的なストレスがありますよね。
お医者さんは、うつ、適応障害、などいろいろな診断名をつけるのが仕事ですが、私たちセラピストは、診断名に関係なくそれを作り出した原因である慢性ストレスを解決する、ということに焦点を当てているのです。
慢性ストレスを改善すれば、症状は改善していくからです。
さて、もうひとつ、うつ、メンタル不調解決に関して、重要なポイントがあるので説明します。それは、
「うつ、メンタル不調が解決するとは、どんな状態なことを言うのか」と言うことです。
結論から言うと、私の考えでは、「慢性ストレスを作り出す扁桃体興奮を、自分自身で鎮めることができる、問題解決スキルを身につけること」です。
実は、ストレスとは医療の世界では「悪いもの」と捉えがちですが、私たちの世界ではストレスとはそもそも中立なもので、悪いものではありません。「扱い方次第で、その人の成長を促し、幸せに導くもの」なのです。
あなたがもし、今までやったことがない仕事を明日までに1週間以内に終了させるスケジュールを作れ、と言われたらすごいストレスになるでしょう。
このままでは悪いストレスですね。ところが、やり方を丁寧に指導してくれるベテラン先輩がいたら、それならやってみようと思いませんか?
これなら達成できる見通しが立つでしょうし、そのことであなた自身の自身も向上し、人間として成長する機会が得られます。
何がいいたいかと言うと、ストレスは悪いものという、医療的な視点でストレスをとらえると、うつ、メンタル不調の解決策とは、慢性ストレスが再び起きないことという考え方になりがちです。
なので、また眠れなくなったり、気持ちが沈んで動けなくなったりすると、うつ、メンタル不調が再発したと考え、すぐに薬を飲んだりする方向に行きがちです。
しかし、ここでよく考えてみていただきたいのです。
健常者だって、今までやったことにない仕事を任され、一時的に眠れなくなったり、気分が落ち込んだりする事は誰にでもあるのです。
そういう方々は、すぐにお医者さんに行くとはかぎらないのです。
周りの人に相談したり、いろいろ先輩にアドバイスをもらったり、本を読んだり、セミナーに出たり、要は、解決策を見つけようとあれこれ試行錯誤するのですね。
そして、そのストレス経験を潜り抜ける「解決策」を見つけていくのです。
続きは後編で。
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この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。