3年ほど前に理化学研究所という研究機関が発表したことですが、こういうのがありました。
理化学研究所と言うと、STAP細胞の小保方さんがいたところです。
要旨としては、
「理化学研究所の脳科学総合研究センター理研ーMIT神経回路遺伝学研究センターの利根川進センター長らの研究チームは、うつ様行動を示すマウスの海馬の神経活動を操作して、過去の楽しい記憶を活性化することで、うつ様行動を改善することに成功しました。」
ということです。2014年8月28日に理科学研究所が発表したニュースリリースです。
利根川進博士とは、ノーベル賞を受賞した科学者です。
リリースをもう少し詳しく見ていくと、まずオスとメスのマウスを一緒に生活させ、楽しい記憶を作らせるのだそうです。
そして、次にこれらのマウスに、慢性的なストレスを与えたのだそうです。
楽しい記憶は、海馬(かいば)と言う短期記憶を保存する脳の部位に記憶されるのです。
マウスはうつ状態になると、「本来は好む甘い砂糖水を飲まなくなる」ので、わかるそうです。
そして次に海馬の「楽しい記憶が保存されている」神経部位に、ある一定の光を当てると、砂糖水を再び飲むという行動が見られました、と言うものです。
うつ様行動が改善された、と言う研究なのですね。
楽しい記憶が光によって呼び起され、うつが改善したということなのです。ノーベル賞を受賞した科学者がこのようなことを研究しているのです。
何が言いたいかというと、「光は、実際に当てなくても、一定の光をイメージすることで同じ効果を生み出せるので、イメージによってうつ、メンタル不調は改善できるのですよ」
ということです。
続きは後編で。
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この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。