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図1

緑茶とお寺の小道の匂い

今年のお盆は雨の地域も多く、不安定なお天気続きでした。とはいえ、海へ山へと自然に触れた方も多いと思いますが、今年の夏の記憶に残っている自然の匂いはありますか?
私は今年の夏は遠出する予定はないのですが、最近すごく癒される香りの体験を2つしました。一つはこだわりの和菓子屋さんでいただいた季節のハーブ茶(これは緑茶に2種の葡萄がたっぷり入ったもの)を飲んだ時、もう一つは近所のお寺の境内を通り抜けた時、です。前者は猛暑日に、後者はしとしと雨が降る肌寒いくらいの日、全く異なるシチュエーションでしたが、後々考えてみると、私を癒しに導いた共通項は「緑の香り」だったのです。

図2

副交感神経を優位にする「緑の香り」

この「緑の香り」の正体は、青葉アルコール。1933年に京大の教授によって緑茶の香り成分ということで発見されたそうですが、森林(特に広葉樹)にも多く含まれています。葉っぱをこすったり、芝生に寝転がったりしてもぷ~んと匂う、あの青々とした香りです。
成分的には、脈拍の緩和・安定、自律神経の鎮静化が証明されているらしく、「抗疲労効果」には即効性があるとのこと。
慢性的なストレスは交感神経がずっと優位になりがちですから、ストレスケアにまさにピッタリな香りといえそうです。
実際に、ガラスの茶器で出されたお茶は、一煎目では芯のある緑の香り、三煎目辺りになるとフルーツの香りが際立って甘みが勝る感じですが、終始香りに包まれていたせいか、お店を出るころには頭がすごくスッキリしていました。実は脳が疲れた時に緑の香りを嗅ぐと、疲労回復プラス集中力も回復するそうです。
お寺の境内はそれ自体が癒される空間でもありますが、やはり雨が降っていたせいもあって、もわっと立ち込める緑の香りが充満しており、癒し効果が倍増した気がします。

夏の終わりこそストレスオフを

秋は夏の疲れやダメージがどっと出てくる季節です。
ストレスで交感神経の優位が続くと免疫力がダウンします。また、紫外線をたくさん浴びている上にストレスが加わることは、大量の活性酸素の発生を招き、ひいては細胞の酸化を加速させ、身体や皮膚の老化を引き起こしやすい状態にしてしまいます。
ストレスを軽減できる方法の一つとして、緑の香りはとてもお手軽です。おいしいお茶をゆっくり飲む(淹れるのがベストですがペットボトルのお茶でも最近は良い香りがします)、会社の行き帰りにちょっと遠回りして近くの公園や緑道などを歩いてみるetc. そして嗅覚を存分に働かしてみてください。
夏の終わりに向けて、緑の香りでストレスオフしてみましょう。

【お知らせ】

8月28日、音楽とメディカルハーブを使った「五感のととのえレッスン」を開催します。テーマは「サマーヒーリング」。音楽を使ったボディスキャン、おいしいハーブティ抽出をしながらの五感の開放など。ご興味ある方はこちらをどうぞ⇒「五感のととのえレッスン」

この記事を書いた人

殿村江美

ハーバルセラピスト、ヒーリング音楽カウンセラー、+TONE(プラストーン)主宰。音楽・植物療法を用いた「五感を開いたストレスケア」を世に広めるべく活動中。企業マーケティング、ワークショップ、執筆を始め、尾山台サロンでは音楽セラピーや音楽カウンセラー講座を行っています。

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https://www.facebook.com/plustone.jp