私は多くの企業に訪問しているので、多くの企業ではうつ再発を繰り返していることをよく知っています。
その原因は2つだと思います。
1点目は、扁桃体に働きかけた対策をしていないこと。そして2点目は、それを習慣化し
ていないこと、です。
説明します。
1点目。
多くの企業は、産業医はいるし、カウンセラーも契約しているところではいます。
当然本人は主治医にも通っています。ストレスチェックをやっている企業も多くいること
でしょう。
つまり、形は整っているのです。しかし、この情動の発生装置である扁桃体に働きかける対策をとっていないところがほとんどです。
扁桃体は、周りの顔表情に敏感に反応します。多くの企業は、売上げを必死に追いかけていますから、職場の人々が険しい表情をしているのです。
このピリピリとげとげした顔表情に敏感な扁桃体を持っている人がやられるのです。
このことが多くのメンタル担当者に知られていないのです。よって、薬を飲んだり、休職
したり、図書館に行ったり、お話を聞いてもらうカウンセリングを受けたり、自分の考え方の認知のクセを分析するカウンセリングを受けたり、という対策をするのですが、それぞれの専門家が、扁桃体を安定化させるということを意図的にやっているかというと、私が知るところでは、あまりそうではないのではないかと思います。
だから復職しても、結局、その職場のピリピリした表情を見ると、扁桃体が興奮してまた同じような状況に陥ってしまうのです。
2点目。
扁桃体を安定化させるには、一定のイメージワークの方法があります。再発しない人というのは、その方法を習慣化して常日頃やっていく人なのです。
詳しくは後編で。
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■私のメンタル本がこのたび重版になりました。
「不安遺伝子を抑えて、心がす~っとラクになる本」 出版社・秀和システム
うつ状態に陥っていた私が復活できたセルフセラピー法をシンプルにして、皆さんでもできるテクニックを解説している本です。関心ある方はどうぞ。
この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。