うつ症状が狭窄症を悪化させる
脊柱管狭窄症によるウツ症状は、それ自体が大きな問題ですが、さらにやっかいな問題もはらんでいます。
というのも、ウツ症状が脊柱管狭窄症をさらに悪化させるケースがよく見られるからです。
ウツ状態に陥ると自律神経(意志とは無関係に血管や内臓の働きを支配する神経)のバランスが乱れやすくなります。自律神経のうち心身の働きを緊張させる交感神経が優位になると、知覚神経が過敏になり痛みやしびれを強く感じやすくなるのです。
また、気分が落ち込んで自宅に引きこもりがちになると、足腰の筋力低下が起こり、歩く力がますます衰えてしまいます。
さらに、ウツ症状の一つに不眠がありますが、眠れない日が続けば体調も悪化してきます。
脊柱管狭窄症は治せる! 前向きなほど回復は早い
一番よくないのは、「どうせ自分は治らないんだ」などと自暴自棄になって、みずから治療をやめてしまう恐れのあることです。
以上のことから、ウツ症状を伴う脊柱管狭窄症の患者さんには、脊柱管狭窄症の治療と同時に、心のケアが重要だといえるでしょう。
私自身の診療経験でも、患者さんの心のケアの成否によって、脊柱管狭窄症の病状が大きく左右されることが数多くありました。気持ちを前向きに切り替え、自分なりに工夫して人生を楽しむ人ほど、痛みやしびれの回復も早まるのです。
出典:わかさ夢ムック1 腰と首の脊柱管狭窄症に絶対勝つ!あっと驚く自力克服道場⇒こちら
著者:清水伸一
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