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図1

春先取りの‘春季療法’

毎日予報も流れはじめ、本格的な花粉症シーズン到来です。幸い私は経験がないのですが、毎年憂鬱な気持ちでこの季節を迎える方が増えているように感じます。
春先は、外からのアレルゲンのほかにも、冬の間身体が溜め込んでいた毒素が体を巡りはじめるとき。いろいろなアレルギー症状が出やすい時季なのです。
そんな春に先駆けて、ドイツをはじめとするヨーロッパでは2月ごろからハーブで積極的にケアをする春季療法という植物療法があります。
今回は、その代表的な伝統ハーブとドイツの大作曲家が生んだ春のクラシック音楽をご紹介します。

長い歴史を持つ緑のお薬、ネトル

春季療法を代表するハーブにネトルがあります。和名を西洋イラクサ(棘草)というこの葉や茎には鋭いトゲトゲがあり、みるからに薬効ありそうな植物です。古代ローマ時代の薬物書のバイブル「マテリア・メディカ」に登場し、アンデルセン童話にもそのトゲトゲに因んだお話が出てくるという非常に歴史のあるハーブです。
成分としては、血管を強くするフラボノイドや浄血作用のあるクロロフィル、さらに女性にとってうれしい鉄分とその吸収を高めるビタミンC微量ミネラルなど多様に含まれます。これらの成分により、現代でもアトピー性皮膚炎や花粉症といった春先のアレルギケアに用いられるのです。
春季療法として最も手軽に出来るのはハーブティを飲むことでしょう。見た目は緑茶ですが慣れないうちはちょっと草っぽさが気になるかもしれません。そんな時は鼻通りをよくするミントとブレンドすると飲みやすくなります。季節の身体に向き合い快適に過ごすための植物療法、花粉症がなくてももちろんこのシーズンにオススメの健康法の一つです。

図2

スプリングソナタ

そして、たくさんある春の楽曲の中から、今回はバイオリンが奏でるベートーヴェンのスプリングソナタをお届けします。
ハーバリストが活躍した時代1801年にドイツで作られた曲。長い冬が終わり、太陽の光で世界がキラキラし始めた頃でしょうか。作曲家自身は難聴が確実となった時期でもあり、同時期には重い曲が多数作られましたが、この曲からは生命の息吹、躍動感、明るさを感じることができます。
ひと足早い春の風景をイメージしながら聴いてみて下さい。

この記事を書いた人

Emi(音楽ハーブセラピスト)

ハーバルセラピスト、ヒーリング音楽カウンセラー、+TONE(プラストーン)主宰。音楽・植物療法を用いた「五感を開いたストレスケア」を世に広めるべく活動中。企業マーケティング、ワークショップ、執筆を始め、尾山台サロンでは音楽セラピーや音楽カウンセラー講座を行っています。

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