私たちの不安になりやすい感受性を決めている脳内の情動の発電装置である扁桃体は、0歳から3歳で完成します。ということは胎内環境の影響を受け、扁桃体の感受性が作られるということです。
正確に言うと、胎内環境だけではありませんが、今回は胎内環境の話に絞ります。
あなたが胎児だったとき、お母さんが扁桃体の感受性が敏感な人だったとしましょう。
そうすると、女性は扁桃体と子宮は連動しているので、お母さんの扁桃体が興奮すると、つまり不安や怖さを感じると、子宮はぎゅーーっと胎児を締め付けるのです。
つまり狭くなるということですね。
よく電車に乗れないとか、人ごみがダメ、とかいう人がいますが、これは扁桃体が胎内で経験した「狭い」、という皮膚感覚によって不安や恐怖感情を出すようにセッティングされているのです。
以前、ある人は自分の家のある部屋に行くと、突然気持ち悪くなっていたのです。狭い部屋に行くと、パニック障害みたいになっていたのです。
広いところに行くと、不安になる人もいますね。これも同じです。お母さんの扁桃体が興奮すると逆に、脱力感が生まれる場合、子宮の壁はだら~んと広くなり、胎児は不安定になるのです。
だから、そのように扁桃体がセッティングされた人は広いところに行くと、不安になったり怖くなったりします。
お母さんの子宮が緊張すると血流がダウンするので、子宮内は暗くなるのです。また温度が下がるので、寒くなるのです。
曇りの日になると、起き上がれなくなって会社に行けなくなるという人がいました。扁桃体が明暗によって条件づけられているのです。
私は以前、暗闇が怖くて怖くてしょうがなかったのです。同じことですね。
暑さ寒さで自分自身の気持ちが不安定になる人もいます。同じ原理です。
あとうつ、メンタル不調の人は音に敏感な人もいます。
職場で、ある人の声がダメ、という人もいます。
胎児は、お父さんお母さんの声は聞こえているのです。両親の仲が悪くいつも喧嘩ばかりしていたらどうなると思いますか?
ピリピリトゲトゲした声に敏感に反応するように扁桃体が条件づけられます。
続きは後編で!
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この記事を書いた人

日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。