先日お伝えした「マインドフルネスとは何か?」のコラムの中で、マインドフルネスとは(要点だけまとめると)「気づく力(アウェアネス)」を鍛えるための「メンタルトレーニング」だと申し上げました。連続した「気づき」を維持するために、「今、ここ」と「ジャッジしない」といった二つの「あり方」を意識しる、ということもお話ししました。
今回は、マインドフルネスの効果と実践方法について、解説したいと思います。
マインドフルネス、その「効果」とは?
まずは、「マインドフルネス」を実践することで、一体どんないいことがあるんでしょうか?その効果についてまとめます。 「マインドフルネス」は「脳の筋トレ」とも言いかえることができます。実践することで、眼には見えませんが、脳の構造が変わるのです。
◆心が強く、しなやかに
マインドフルネス筋が鍛えられると、心が強く、しなやかになります。
◆やるべきことにフォーカスする「注意力」
今、この瞬間に意識を向けることで、今、やるべきことにフォーカスする注意力が出てきます。仕事でも、今取り組むべきことに集中しより成果を上げることにもつながるでしょう。
◆「思いやり」や「心の平静さ」
また、ジャッジしないで観察していくことで「思いやり」や「心の平静さ」が養われていきます。脳の「恐れ」を感じる部分が小さくなることも明らかになっています。
このように、いろいろな切り口で、様々な効果を上げることができますが、これらの効果はすべて「気づく力(アウェアネス)」が向上することによるものです。
◆家族や友人との関係向上
「気づく力(アウェアネス)」が高まると、自分の思考や感情を自分で調整できるようになります。 すると当然、自分自身と仲良くなり、それに比例して家族や友人との関係もよくなります。
◆チームワーク、リーダーシップの向上
また他人の気持ちに対する共感力も高まることで、チームワークを高め、リーダーシップを発揮しやすくなります。
◆直感力、創造性が向上
さらには忙しい頭を一度、リセットすることで、アイデアやインスピレーションをキャッチしやすくなります。直感力、創造性が向上すると、既成概念を超えた企画を思いついたり、これまでの常識を超えたヒットを生み出すことにもつながります。(Google社やインテル社など企業の研修で用いられる理由の一つだと言えます)
◆自己洞察力や意思の力が向上
内側を観察することが習慣化されることで、自己洞察力や意思の力が向上し自制心も育まれます。それによって、自分本来の価値観に沿った行動や思考を選択できるようになります。
本当にたくさんのメリットが科学的に証明されています。ただし、その実践方法は、これ以上ないくらいシンプルで地味なものです(笑)。
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