マインドフルネスの実践方法
後編では、マインドフルネスの実践方法についてお伝えします。マインドフルネスの実践方法には、大きく分けて二種類あります。「正式な練習」と「日常的な練習」です。(Googleでは、フォーマルな練習と、インフォーマルな練習と言われています。)
噛み砕いて表現すると、「マインドフルネスには『深める練習(正式な練習)』と『広げる練習(日常的な練習)』があるんだな」と捉えていただいて結構です。
●「深める練習」とは?
意図的に注意を向けていく練習です。「非日常的」な時間をとって気づく力(アウェネス)を鍛えます。例えば、静座瞑想やボディスキャン、ヨガなどです。
●「広げる練習」とは?
「日常生活」にマインドフルな意識を広げていく練習です。例えば、歩くときの感覚や味覚、人との会話などです、
さらに別の分け方をすると、「静止したままで行う実践」と、「動きの中で行う実践」に分けられます。
では、もう少しわかりやすく説明するために「体を鍛えようとする人」「心を鍛えようとする人」で例えてみます。
<体を鍛えようとする人>
本気で、かっこいい体になりたいと思っている人は、ジムで重いものをもって負荷をかけ、筋肉を鍛えることをします。またジムでの「正式な練習」以外でも、常に体を鍛えることを意識しているはずです。
食事も、プロテインでタンパク質を栄養を補ったりするかもしれません。通勤時間も、できるだけ歩くように心がけ、エレベーターではなく階段を選ぶかもしれません。
このように「非日常」的なトレーニングだけでなく、「日常生活」でも意識していく双方向のアプローチによって、より効果的に身体を鍛えることができるのです。
<心を鍛えようとする人>
心を鍛えようとする人の場合もこれと同じです。
ヨガや瞑想のとき(=深める練習)はもちろんのこと、日常のスキマ時間に「マインドフルネス」を意識することで、さらに「気づく力(アウェアネス)」を高めることができます。
例えば、いつもの階段でも、歩く事に意識を全て向ければマインドフルネスの実践になります。鳥や犬の声などに、全意識を全て向けて聞けば、それがマインドフルネスの実践になります。通勤時間の待ち時間や、人間関係でイライラしているときもオススメです。
瞑想やヨガ(=深める練習)で、マインドフルな感覚を深めたら、日常生活での歩く感覚や味覚、会話(=広げる練習)に応用していきましょう。「マインドフルネス」を癖づけるためのアプリもいくつかでています。ぜひ参考にされてみてください。
「深める練習」と「広げる練習」によって相乗効果を得ることができます。また「静止した実践」、「動きの中の実践」があることで、様々な状況にも対応できる柔軟で強い心を鍛えることができます。
今回は、実践方法についてお伝えしました。次回は、「マインドフルネスと呼吸」についてお伝えさせていただきます。
googleやゴールドマン・サックスなどの一流企業が続々導入し、アメリカでは一般市民レベルで大きな飛躍を見せている「マインドフルネス」。
一過性のブームではなく、現代人老若男女問わず必要とされるものとして認知されています。
科学的にもその効果が証明されており、ますます今後広がっていくと考えられます。
ヨガプラスはマインドフルムーブメントにフォーカスしたクラスを行うヨガ専門スタジオです。
ヨガプラス HP:yoga-plus.jp
<ライター>
吉田 昌生
ヨガ・瞑想講師 YOGA BEING真鶴代表
日本ヨーガ瞑想協会講師
23歳のころ精神的にバランスを崩し瞑想に出逢う。瞑想がもたらすメンタル調整効果に感動し、ヨガ・瞑想講師の道を志す。以降、インドをはじめ世界35カ国以上を巡り、様々なスタイルの瞑想、ヨガ、心理学を学び実践する。
2014年:YOGA BEING真鶴を設立し、神奈川を中心に、ヨガ・瞑想の普及に努める。
「マインドフルネス」をべースにしたヨガクラスを指導。
2015年1月:「一日10分で自分を浄化する方法 マインドフルネス瞑想入門」(WAVE出版)出版
現在、メルマガ等で「マインドフルネス瞑想」についての情報を配信中。ヨガクラスの他にも、企業向けの研修、瞑想の個人セッションを提供している。全米ヨガアライアンス200時間指導者トレーニング修了。
・マインドフルネス瞑想入門無料メール講座
・吉田昌生のアメーバブログ
・吉田昌生公式ホームページ
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