Pocket
LINEで送る

図1

半夏生は癒しのとき

半夏生(はんげしょう)は雑節の一つで、夏至から数えて11日目からの5日間を指します。因みに今年は7月2日から。
昔はこの時期までに田植えを終え、この期間は農作業で疲れたからだを癒す期間だったとか。また、関西地方では半夏生にタコを食べる風習があります。肝機能を高めるタウリンが豊富で滋養を高めること、さらには稲がタコの足ようにしっかり根付き、穂が広がることに由来するそうです。日本ならではの農作業にまつわる養生は理にかなっていますね。
現代でもこの時期は梅雨にあたります。最近、原因不明の体調不良や風邪が長引いて・・・といった声を立て続けに聞きました。気温や気圧の変化は自律神経に影響を与え、免疫力の低下にも影響を及ぼします。今回は、身体を休め免疫力を高めるためのハーブと音楽をご紹介しましょう。

図2

いざというときのエキナセア

エキナセアは、どちらかというと冬場、風邪やインフルエンザの流行時にとりあげられますが、北米先住民から伝承的に用いられた「免疫系」のメディカルハーブで、季節を問わず「免疫力が落ちて来たな/落ちそうだな」というときに用います。「いざ」というときの免疫系への効きめを重視して、短期集中で飲用して少しお休みするというインターバル療法が謳われたりもしています(化学的根拠はないようですが)。
働きとしては、免疫系細胞であるマクロファージの活動を活発化し、免疫伝達物質の産生を促進して、わたしたちが本来持っている免疫防御機能を高めます。また、膀胱炎などの感染症の予防にも役立ちます。

ゆらぎで癒されましょう

不調時には、心身共に温まってとにかく身体をゆっくり休むことが肝心です。就寝1時間ほど前に飲む温かなハーブティはその一助となるでしょう。そして、頭がいろいろ考えてしまうときには音楽をボーっと聴きながら。今回ご紹介するのはオペラ「ホフマン物語」に使われる「舟唄」です。外遊びが気持ちよくなるこの季節、ヨーロッパでは多くの作曲家が様々な舟歌を作っています。オペラの中では、夜、ベネチアのゴンドラの上で歌われる1曲で、8分の6拍子は川のゆらぎを表しています。
波や風には自然界のゆらぎがあり、わたしたちのからだの何十兆個の細胞一つ一つもゆらいでいます。疲れて調子が悪いけれどなかなか自然の中でゆっくり過ごすことができない・・・。そんなときは音楽からゆったりとしたゆらぎを感じてみてください。自ずと心身がホッとするはずです。

ホフマン物語より 舟歌 Offenbach

この記事を書いた人

殿村江美

ハーバルセラピスト、ヒーリング音楽カウンセラー、+TONE(プラストーン)主宰。音楽・植物療法を用いた「五感を開いたストレスケア」を世に広めるべく活動中。企業マーケティング、ワークショップ、執筆を始め、尾山台サロンでは音楽セラピーや音楽カウンセラー講座を行っています。

http://plus-tone.com/

https://www.facebook.com/plustone.jp