あなたの扁桃体が損傷してしまうと、つまり機能しなくなってしまうと、あなたのうつ、メンタル不調を作り出すストレス感情が、なくなってしまうということをご存知でしたか?
うつ、メンタル不調に悩む人は実は非常に不安が強く、怖がりです。
職場で上司にいろいろ言われ、それで恐怖心が強くなって何も言えなくなり、その結果仕事に納期が迫ってきても何もできず、そして眠れなくなってダウンするとか、職場で上司や同僚にきついことを言われ、それで不安が強くなり怖くなって、仕事が手につかず、眠れなくなってダウンするとか、こういうことはありますね。
で、話を戻すと、そもそも扁桃体を機能しなくさせると、こうした不安や恐怖はなくなってしまうのです。つまり、あなたのうつ、メンタル不調を作るストレスがなくなってしまう、のです。
ネットを調べればいろいろな研究報告が出てきます。一例をご紹介します。
アイオア大学の臨床神経心理学者のJustin Feinstein氏らは、ひじょうに珍しい、扁桃体が機能しない44歳の女性に、ヘビやクモを見せる、ホラー映画を見せる、お化け屋敷を訪れる、過去のトラウマ体験を回想させる、など、通常の人であれば、恐怖を感じるようなさまざまな状況を体験してもらい、その反応を記録したのです。
結果は、その女性は恐怖を感じる様子を全く見せず、事前にヘビやクモは嫌いでいつも避けるようにしていると語っていたにもかかわらず、ペットショップを訪れると、すぐにヘビやクモをさわりはじめ、研究者を驚かせたそうです。
「なぜ、嫌いな生き物に触ったのか」と聞かれると、「好奇心に勝てなかった」とのこと。詳しくは以下のリンクを。
偏桃体の損傷により「恐怖」を感じることができない女性→こちら
どうでしょう? 扁桃体が損傷していて、機能しないと過去にトラウマすらもなにも感じなくなるのです。
続きは後編で。
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この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。