消化を助ける身体行動
消化内臓で行われますので、そこの物理的血流阻害を回避することが必要です。
簡単に言えば腹部に圧迫などを加えずにリラックス、さらに解放してあげることが必要なのです。
前かがみの姿勢は腹部を圧迫していますし、腹部を締め付けるベルトやジッパーはやはり血流を阻害することになります。
背もたれの椅子があれば後ろに仰け反り、腹部を広げ、ベルトやジッパーは外して緩めていきましょう。
また消化を促進するには副交感神経を優位にしなくてはいけません。
脳を活動させるようなことは避け、身体を安静にすることが必要です。
食事を取る時に動画を見たり、おしゃべりに夢中になったり、興奮状態の方がいますが、消化吸収に限って言えば好ましくない行動です。
副交感神経を活性化すると内臓に血流が集まり、より内臓の活動を高めることができるのです。
さらに呼吸により副交感神経を活性化も可能です。
呼吸は浅く、深くすることで心身のリラックスを感じると思いますが、これは心的な現象ではなく、身体的にも証明されている結果なのです。
昼休みに行うべき行動とは
消化吸収の良いものを摂取し、身体をリラックスされる姿勢をとり決して眠らないこと。
また内臓への血流を促すために姿勢に留意し、深呼吸を行うことが望ましいのです。
この姿勢は午後からの仕事の状況にもよりますが、最低でも30分は必要です。
お弁当などを持たず外食する場合、この時間が取れないことが多いでしょう。
消化によいものをお弁当として持参するのも良いことです。
また用意が難しい場合には摂取時間が短縮するものを用意すると良いでしょう。
フルーツジュースや野菜ジュースなどは栄養素が十分含まれていることが多く、消化も容易いので内臓への負担も少ないのです。
昼の時間は午後の仕事に備えた環境設定と準備が必要なのです。
健康を保つにはまずお昼の時間から見直すことをお勧めします。
<ライター>
田中一秀
高校生から生物に興味を持ち、「将来は海洋生物学者になる!」と決めていたものの、知らぬ間に生物が医学に変わり、理学療法士を目指すこととなる。
在学中はスポーツ・リハビリテーションに傾倒し、筑波大学体育専門学群の様々な授業に参加し、スポーツリハビリテーションの基礎を学ぶ。その後、幼児の発育・発達に興味を持ち、卒業後は肢体不自由児施設、身体障害者擁護施設、高齢者施設などを並行して関わり、ヒトの奥深さを体験する。
学位では放送大学で学士を取得後、修士課程(保健医療学)、博士課程(心身健康科学)に進み、運動学習を中心テーマに研究を続ける。
解剖学、生理学、運動学、教育学、組織論などを中心に研究範囲を広げ、それらを基盤に介護施設を運営している。高齢者・障害者に対して適切な運動指導を行い、結果を出すことを目的に日々奮闘中。
現在のモットーは「心身相関(ココロが変わればカラダも、体が変わればココロも)」。
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