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神経根症は上半身に症状が出るが、保存療法で改善可能

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頸部脊柱管狭窄症は、①首筋の張りや肩こりから始まります。前かがみのネコ背姿勢を長時間取る人や、普段からネコ背の人は、首や肩のこりを訴えることが多いですが、それはいつも首の後ろの筋肉が緊張しているせいです。
そうした状態を放置すると、首の弯曲異常を招いて、やがて首の脊柱管狭窄症を起こしやすくなるので要注意です。
首や肩のこりに加え、片側の首から肩、腕、手にかけて部分に痛みやしびれが生じたり、力が入らなかったりする症状がある場合には、脊柱管の狭窄によって神経根が圧迫される頚椎症性神経根症が疑われます。上を向くと痛みが強くなるなど、首の動きで症状が変化するなら、その可能性が高いでしょう。首を横に曲げたり後ろに反らしたりすると、上半身に痛みやしびれが広がる場合には、さらに可能性が高まります。
この、頚椎症性神経根症であれば、薬物療法・温熱療法・神経ブロック注射・牽引療法・頚椎カラーの着用などの保存療法を行えば充分に改善が望めます。

箸も持てない程のしびれや歩行障害などがでる脊髄症では手術が必要

もし、左右両側の首、肩、腕、手などにしびれが起こったり、足にも及んだりしているなら、脊髄が圧迫されている疑いがあります。ひどくなると、箸がうまく使えない、ボタンかけができない、コインがつかめないといった、日常生活での不便や、足がもつれる、階段の上り下りに難儀するなどの歩行障害も起こります。さらに、頸部脊柱管狭窄症では、自律神経に異常をきたし、頭痛・吐きけ・耳鳴り・めまい・イライラ・ウツなどが起こることも珍しくありません。
また、まれに排尿や排便に障害がでることもあります。このような症状が現れる頚椎症性脊髄症で狭窄による圧迫が強くなると、「脊柱管拡大術」や「脊椎固定術」といった手術が必要になります。上記のような症状が出た場合は医師に相談しましょう。

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出典:わかさ2012年4月号臨時増刊 脊柱管狭窄症に勝つ! しびれ・激痛・跛行も消えた!救われた! 今一番に最新療法完全ガイド
著者:清水伸一

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