私も今まで様々な心理学やカウンセリングなどを学んできたのでわかるのですが、世にある多くの心理学と、ここで説明している脳科学心理セラピーの大きな違いの一つは、「うつ、メンタル不調を作る感情はあなたのものではない」と言うことではないかと思います。
なぜそう思うかと言うと、私が学んできた多くの心理学では、「”自分の感情”を見てみましょう」というアプローチが多かったからです。
感情は常に、「自分のもの」として扱われていたのですね。
では、こちらではなぜ、その感情は自分のものではない、と考えるのか。
それは、私たちの感情を作り出すものは、私たちの体の中に誰もが持っている、「他人の細胞=キメラ細胞」が作り出していると考えているからです。
正確に言うと、私たちの体の中に存在するキメラ細胞が、一定の刺激に反応し、脳にネガティブ信号を送り、それによって感情を発生させる、脳内の感情の発電装置である扁桃体を興奮させる、というルートをたどる、と考えています。
心臓移植者は、性格が変わる、ということは今では日本のテレビでもドキュメンタリー番組として、放送されているから、知っている人は知っていることでしょう。
心臓移植された心臓は、他人の細胞です。
他人の細胞は自分の細胞とは、異なった刺激に対する感受性を持っているために、脳に自分の細胞とは異なる信号を送り、扁桃体が異なる感情を発生させると、私たちは考えています。
こうなるとある出来事に対して、大丈夫と言う感情があったとしても、他人の細胞は不安とか、イライラとか、ネガティブな感情を発生させるというようなことが起こります。
うつやメンタル不調を感じている人は、自分に中に「たくさんの人格がいる」と感じている人は多くいます。これはたくさんの葛藤する感情が、脳内で発生しているということなのですね。
このような多重人格状態は、テレビなどで異常なことのように放送されていますが、私たちは誰もが、自分自身の体の中に他人の細胞を持っているという生物学的事実を知るようになると、基本的に私たちは、だれもが多重人格であることは、ごく普通のことだと思えるようになると思います。
細胞と言うのは、脳に信号を発するのです。続きは後編で。
この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。
*個人セラピーご案内HP
http://www.reservestock.jp/page/reserve_form_week/1509
*企業メンタルご担当者向けHP
http://www.mentalsaisei.com/