大ヒットアニメ映画「君の名は」は、日本だけにとどまらず外国でもすごいヒットしているみたいですね。
WEBを見ていたら、監督の新海誠さんのインタビューが出てきて、それを読んでいたら思わず興味深い話が出てきました。
インタビュアー「この映画のテーマは何ですか?」
新海監督 「運命の人はいる、ということを伝えたかったんですよね」
なるほど。現代人が心を惹かれそうなスピリチュアルなテーマです。
・・・・・・・・
ところで皆さんは、運命の人っていると思いますか?
こちらの脳科学的心理療法的な考えで行くと、運命の人は、
・・・・・・・・・・「います」・・・・・。
あなたが、何もしゃべっていないのにその人を見ただけで、なんとなく強く親しみを感じてしまう、ああ、この人だと思ってしまう、そういう相手は間違いなくいるのです。どういうことか。
私たちは、身体感覚によって脳に信号が送られ、扁桃体が刺激され情動(感情+身体感覚)が発生するという仕組みになっています。
信号が脳に送られる時に、脳内の紡錘状回(ぼうすいじょうかい)という、顔を認識する組織などの働きにより、脳内には、一定の「顔表情イメージ」が作り出される、と言う仕組みになっているのです。
ちなみに余談ですが、あの米俳優、ブラッド・ピットは、相手の顔を覚えることができないそうです。紡錘状回の機能が低下しているとこのようなことが起きるのです。
話を戻します。
私たちは胎児として、お母さんの子宮の中にいる段階で、子宮が狭い・広い、暑い冷たい、暗い・明るい、壁が固い・やわらかい、などの子宮環境(=お母さんのストレス状態)により、胎児の身体感覚が作り出されると考えられ、それにより、私たちは胎児の段階で目は閉じていますが、脳内で一定の表情イメージの映像を見ていると考えられるのです。
つまり、胎内感覚というのは、良いときと悪いときがありますので、胎内感覚がよいときは胎児の身体感覚がよいことになり、つまり胎児は、「良い表情イメージ」を脳内で見ていることになります。
あなたは今、ワークをやって試してみるとわかりますよ。
1.あなたがいま、お母さんのおなかに中に胎児としていると想像してみてください。
2.あなたが気持ちいいなあ、と思う光に包まれていると想像してみてください。そうすると、子宮の中をどんな風に感じますか?
例)あったかいなあ、やわらかいなあ、きもちいいなあ、居心地いいなあ、のびのびできるなあ、とか。
3.あなたが胎児としてそう感じているとき、あなたのお母さんはどんな表情をしていると思いますか?
例)笑顔、穏やか、微笑んでいる、など。
みえるでしょう。わかりますか? これが脳内で表情イメージが作られるという脳の機能なのです。
そして、胎内感覚がよいとき、胎児はこういう表情イメージが見えているのです。この表情が、あなたの脳内のセッティングされている、あなたの運命の人なのです。
先ほど、あなたが見た表情をイラストに書いてみるとわかると思います。そのイラストの表情に似た人に、あなたは何となく親しみを感じるはずです。
相手が異性なら、そういう表情の人に恋をするのです。このように脳内には、あなたの運命の人がセッティングされているのです。
あなたの脳が、胎児の時から運命の人を潜在記憶に刻みつけているのです。
では、うつ、メンタルとは?
続きは後編で。
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この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。