私は人類は、心に関して誤解をしていると思います。
たとえば自分とは何か、とかいうことをずっと、自分自身に問いかける、ということを人類はしてきたと思います。
だから、ココロ、という形のない、つかみどころのないものを、模索するということをしてきました。
私がかつてやっていたカウンセリングと言うものも、そう言うところがあって、だから、うつ的な悩みを抱えた時に、ずっと、「なぜか」という原因を考えようとします。
あなたは、うつ、メンタル不調の悩みを抱えた時に、なぜこうなったのか、と考えますか?
親から受けたトラウマによってそうなったのか、アダルトチルドレンか、前世の影響か、または小中学校時代のいじめによってそうなったのか、など。
それは一因ではあります。
でも、考えても考えても、解決はしません。
なぜなら私たちの感受性とは、それらによって作り出されたからではないからです。
私たちの基本的な感受性とは、身体感覚によって作り出されているからです。
たとえば、わかりやすくいうと、あなたが歯に激痛をずっと抱えているとしましょう。
私はかつて、2年間くらい奥歯がずっとひどく痛かったことがあります。
どういう気持ちになると思いますか? 私はずっと、その2年間、憂鬱だったのです。
この憂鬱の原因はなにか、と、当時ずっと心を分析していましたが、解決しませんでした。
だって、原因は歯の痛みですから(笑)
意味不明な、体のだるさをずっと抱えていたとします。どういう気持ちになると思いますか? わかりますね?
ここまで身体感覚がはっきりしているとわかりやすいと思います。
では、ちょっとした刺激にすぐ反応する敏感な感受性を持っている身体感覚を持っている
としたら、どういう気持ちをいつも持つようになると思いますか?
続きは後編で。
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■私のメンタル本がこのたび重版になりました。
「不安遺伝子を抑えて、心がす~っとラクになる本」 出版社・秀和システム
うつ状態に陥っていた私が復活できたセルフセラピー法をシンプルにして、皆さんでもできるテクニックを解説している本です。関心ある方はどうぞ。
この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。