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肩をぎゅーっとすくめて、一気に肩を落とし、脱力すると、体がスーっと軽くなりますよね。緊張の多い現代の生活では、より「脱力」することが重要といいます。体には緊張も必要ですが、同時に「脱力」も必要なのです。これは、神経のバランスを整えていくことにもつながります。

筋肉の緊張や疲れは2~3日で完全回復すると言われていますが、神経の疲れは7~14日もかかるとも言われています。手遅れになる前に、「脱力」を生活の中に入れることによって、心のバランスをとっていきたいものです。

今日は、緊張のメリット・デメリットもお伝えし、脱力の重要性とその方法をお話ししたいと思います。

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いつも緊張状態にある体

体は筋肉で動かすことが出来ます。もちろん、この筋肉は勝手に動いているわけではなく、神経でつながっています。この神経から信号を受け取り、動くのです。

また、この神経は、脳や脊髄が支配しており、この大元からの司令が、末端に届く仕組みになっているわけです。当然、筋肉が緊張している状態は、脳も緊張していることになるのです。

現代社会では、夜間も明るく、仕事の時間も長く、脳が緊張している状態が一日の中でも多く占めているのではないでしょうか。そうなると、必然的に、体の筋肉も緊張し、こわばり、血流を阻害していることになります。これらの状況が、身体にとって好ましいとは言いがたいのです。

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緊張していることの「メリット」

では、緊張していることにメリットはあるのでしょうか。体の緊張は、何を意味しているのでしょうか。

これは体を「とっさに動ける」状態にしておくためなんです。そもそも生物というのは、外的生物に狙われていることが前提です。ヒトという生物に対しての、外敵は存在しませんが、もしあるとすると、同種であるヒトがそれに当たるかもしれません。

生きているだけで、何かしらのリスクが生じているのです。ヒトが運転する車が、突然、突っ込んできたり、ヒトが運転する自転車が、後ろから向かってきたり、、、様々なアクシデントが待ち受けています。

このような状況に「瞬時」に対応するためには、筋肉を完全弛緩していては(ゆるめていては)、対応に間に合わないのです。よって、ある程度の緊張状態は必要であり、生きている証であるといえます。

睡眠が浅い時に、丸太の橋から落ちるような夢を見ると、足がびくっと、勝手に動き、目がさめることがあります(夢の内容は人それぞれですが)。これも、体の緊張が影響している反応であり、異常なことではありません。

概ね、草食動物たちは、寝ている時も、その緊張状態を維持しながら、就寝中の危険にも対応できるようになっているのです。ヒトにもその名残があるようですね。

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緊張していることの「デメリット」

いつでも緊張していればいいのかというと、そうではありません。前段でもご説明しましたが、筋の緊張は、脳の緊張をあらわしています。脳が起きている以上、活動しています。それが長く続けば、当然「脳の疲労」も起きてくるのです。筋肉の疲労はわかりやすいと思いますが、神経も実は疲労するのです。

筋肉の回復速度は早く、2~3日で完全回復すると言われています。しかし、神経に関しては7~14日もかかるということです。根を詰めて仕事をした場合、その後、2週間は脳活動は回復しない(万全な状態に戻らない)ということになります。

よって、緊張を緩めること、リラクゼーションをすることは、カラダのリズムを整えるにはとても重要であり、自律神経の調整にも十分役に立っていくのです。

続きは後編で。

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参考サイト紹介

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