私も昔やっていましたが、たとえば、不安と言う感情が湧いてきたとき、どうして不安なのか、と言うことについて、原因を探すようなことをしていたのですね。
小さい時の両親との関係か、小学校時代の何かのトラウマか、中学時代の失敗体験が今、無自覚に蘇ってきているのか、とか。
よくこういうことってしますよね。伝統的な心理学の手法です。
でもですね。これらの事って皆、3歳以降の出来事なのです。
では3歳以前って、私たちは不安の感情はなかったのでしょうか?
そんなことはないですよね。不安を与えると赤ちゃんは泣きますから。ということは、赤ちゃんは何に対して不安を感じるのでしょうか。赤ちゃんは、大人の言葉の意味なんて分からないですから、言葉の意味に反応しているわけではないですね。
そこで私が思うのは、声のトーンや、振動、光の明暗、温度の変化、空間の広い狭い、に反応しているのだ、と直感的に思うわけです。
赤ちゃんに、いきなり大きな声でわっと話しかけると、びっくりして泣くでしょう。突然振動を与えるとびっくりしますし、突然真っ暗な部屋に連れて行くと不安になるでしょうし、突然、なんにもない広い所に連れて行くとおびえるかもしれません。
こういう聴覚、皮膚感覚、嗅覚、視覚、などの体感覚が、感情を作り出す根源だと思うのです。そしてこれらの体感覚には、3歳で完成する感情の発電装置である扁桃体が、敏感に反応するのです。
扁桃体は、聴覚、皮膚感覚、嗅覚、味覚、視覚、などの体感覚の刺激を受けて、感受性が作られます。
だからうつやメンタル不調、不安になりやすい人、というのは、扁桃体感覚が敏感なのです。
よって扁桃体を安定させてしまうと、これらの敏感すぎる感受性は安定化するわけで、うつ、メンタル不調、不安、生きにくさは改善してしまうのです。
どうやって?それについては次回のコラムでお伝えします。
この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。
*個人セラピーご案内HP
http://www.reservestock.jp/page/reserve_form_week/1509
*企業メンタルご担当者向けHP
http://www.mentalsaisei.com/