1つ目は、「心理パターン」です。
これはいろいろなパターンがありますが、たとえば仕事などでめちゃくちゃに忙しくするとなぜか安心する、とか、ほしいものが得られそうになるとなぜかそれを自ら壊してしまう、とか、好きな相手にわざと冷たくしてふるまってしまう、とか、だれかを過剰に面倒見ようとする、など、まだまたたくさんあります。
意識的に自分のやっていることを観察しないとなかなか見抜くのは難しいかもしれませんが、疲れるのになぜかやらざるを得ない気持ちになるのが特徴で、そういう目で見てみるとわかりやすいかもしれません。
つまりストレスになるのです。よくビジネスマンだと、めちゃくちゃに仕事をして、心の病にかかってしまうことがありますが、こういった心理パターンは、実は、自分が過去に満たせなかった感情をもう一度満たすために、無自覚に作られているものです。
わかりやすく言うと、小さい時にお母さんに認めてもらえなかったので、今、自分の心を壊すくらいに仕事をやりまくって、会社の中で自分にとってお母さんのようなくらい、重要な人に認められようとすることで、過去の未充足な思いを満たそうとしているのです。
こういった解説は、世の中に多くある心理学やカウンセリングではよく行っています。原因は過去にあるのですから、いつまでたっても満たされず、うつやメンタルヘルス不調の原因となるのですね。
2つ目は、「心傷体験」というものです。
これは、3歳以降に体験した傷ついた体験のことです。たとえば、お父さんに思いっきり怒られたとか、迷子になってすごくこわかったなど。
今も、同じようなシチュエーションを体験すると、過去の恐怖やパニックなどのネガティブ感情がよみがえって今体験している感情に上乗せされるため、それで今の状況の中で、フリーズしてしまい動けなくなるのです。これがうつやメンタルヘルス不調などのストレスを作るのです。
でもこういった説明も、世に多くある心理学やカウンセリングでは行われています。私自身も以上の2つの考え方で、カウンセリングを過去に行っていたことがありました。
でも従来の心理学では、3歳以下の潜在意識をうまく処理できないな、と私自身思ったのです。続きは後編で。
この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。