仕事がら、たくさんの経営者にお会いしたり、いろいろなところで講演を行います。その時に、よく次のような質問をされることがあります。それは、
「なぜ、最近はこんなにも、うつ、メンタル不調が多いのでしょうか。昔は、仕事は今以上、残業なんて多かったと思うし、今ではパワハラなんて言いますが、昔は厳しく指導するのは当たり前でしたが・・・」
こんな時、私はこうお伝えします。
「昔は、今以上、察してくれる人が多かったからだと思います。」 どういう意味か。
私が新入社員で社会に出たときは1983年ころです。その時は、とにかく周囲の人々は、面倒見がよかったのです。
「なんか困っていることはない?」
「なんか顔が曇っているな。飲みに行くか」
「お前の今の上司じゃ、ちょっとなかなかきついだろ。でもな、人生悪いことばかりじゃないから腐るなよ」
「なんかあったのか。なにかいつもと雰囲気が違うぞ。昼メシでも行くか」
「仕事大丈夫か」など。
ちょっとしたこちらの雰囲気を「察し」て、周囲の人々は敏感にサポートしてくれたのでした。これが日本の察しのカルチャーです。
だから、自分から「実は、こういうことがあって困っているですけど、相談に乗っていただけませんか?」などと、言わなくても良かったのですね。周りが察してくれるから。
でも、今はどうでしょう。だいたい飲みに誘っても断られるとか、飲みに誘わないとか、上司も「そんなこと自分で考えろ」とか、
そもそもかまっている暇がないとか、要は、察してくれる人はいなくなってしまったのですね。
これは90年代以降、顕著になったと思います。アメリカンスタンダードという、いわゆる個人主義がだんだん輸入されてくるに従って、悪しき個人主義が広がってきた影響が大きいと思います。
こういう時代になると、自分から自分の気持ちを表現する人でないと、 まわりは気が付かない、ということになってしまうのです。
仕事も、上司は忙しいからという理由で、部下に丸投げして、「あとは結果を出してくれ」とだけ言うとか。
察してくれませんから、こちらから「もう少し説明をお願いできませんか」とか、「これだと不安です」とか、「参考事例はないですか?」などと、言えないと、
だんだんうつっぽくなってきて、夜が眠れなくなってきて、そのうち、うつ、メンタル不調になるのです。
そんなこと言ったら、上司が「自分で考えろ!」と怒りそうで怖い、と思うかもしれませんね。でも、我慢していたら結局、うつになって損をするのはあなた自身です。
なんども休職を繰り返して、結局退職させられてしまう。
怒られたって、別にどうでもいいや、と思えるか、怒られて傷ついてもあとで自分自身で解消することができるか、
または、こんな理不尽な会社はやめて、もっと人間関係のよいところに行こう、を決めることができる自分か。こう決めるには、周りの評価など気にしない自分になることが先決ですが。
いずれにしても、周りの目を必要以上に怖がらない感受性を身に着けることが大切で、だからこそ、思ったことは「察してくれる」のを待っているのではなくて、自分から表現することが大事なのですね。
こうなると、うつ、メンタル不調にはなりません。
ですから、ある意味、こういう自分になる、と決めることができるかどうかが、うつ、メンタル不調の解決策なのであって、ということは、うつ、メンタル不調は、あなた自身に自分を変えるきっかけ、を教えてくれているということなのですね。
生き方、働き方を変えなさいと。あなたらしく、生き、はたらきなさい、ということです。
こういうことをしないで、いつまでもお医者さんに行って薬飲んで、休職して、図書館に行って、みたいなことをしていると、なにもあなた自身が変わるわけではないので、何年たっても、解決できず、いつまでも繰り返しているのです。
医療というのは、緊急時に使うものであって、慢性的に依存するものではないのですね。
だからこそ、今の時代は、うつ、メンタル不調はどんどん増えるのです。
私自身はかつて、強く対人恐怖でしたが、今思うことは、結局、「他人の目を強く気にしていた自分だった」ということ。つまり、自分らしく生きていなかった、働いていなかった、ということ。
そして、それを他人のせいにしていました。
親のせい、運命のせい、自分を苦しめる周りのせい、そして治してくれない専門家のせい、など。
でも、結局は、自分らしく生きるために、自分を変えるんだ、そのためにリスクをとるんだ、という決意が一番足りなかったな、と今では思います。
今では、だから、意に添わぬことは言うし、あまり面白くない仕事は断るし、面白くない会合にはいかないし、その代わり、好きな農園で好きな仲間と酒を飲み、土日は好きな寝坊して、仕事もこうすると面白いな、という仕事をし、という毎日を送っているのです。
いきなりこうなったのではありません。そうしたい! と決めて、そのために、自分を変える! と決めて、自分を変えるに必要な投資(=心理セラピーを受けた)を自分にする、そして、嫌いなことをやめ、好きなことを増やす、という積み重ねでそうなったのです。
自分を変える! と決めたときに、私自身は、扁桃体の感受性を変えることが必要だな、これが根本的な対策だな、と思ったから、これを受けたのです。
イメージを活用した心理療法を実践して、某上場企業では、初回うつ休職者の再休職率が3年半0%という結果に貢献したのです。そしてこの企業の産業医は論文発表しています。
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この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。