うつ、メンタル不調を作り出す原因となっているものは、ストレスだということはあなたも疑問はないでしょう。
で、このストレスですが、お医者さんは一般的に「悪いものだ」という観点から扱います。
今、多くの企業で義務化されているストレスチェックも、高ストレス者を判定するもので、高ストレス者の人は医師面談を受けられる、と言うようになっています。
つまり、この仕組みは、ストレスは悪いものだ、という観点から作られているのですね。
*個人的には、こういう仕組みではあまり効果的ではないと感じます。
なぜなら、社員からすると、「あなたは病気だ」と言われに行くようなもので、だれだっていやでしょう。
ある2000人の企業に行ったとき、そこのメンタル担当者はこう言っていました。
「医師面談を受けたのは、今年0人です」・・・・・。
ストレスは悪いものだ、という側面も確かにあります。一定の条件下では。
しかし、一方では、一定の条件があればストレスとは、私たちを「成長させるきっかけとなるもの」だ、ということです。
たとえば、私たちは仕事をする中で、経験を積めばだんだん任される仕事がレベルアップしてきますね。新しい仕事内容を任されたり、あらたに部下を持つようになったり、大口顧客の担当になったり、新規事業の立ち上げをまかされたり。
それってストレスですよね。以前より、大きな負荷がかかるということですから。誰だって、そんな時には、一時的には悩んで、時には夜が眠れなくなって、などということを経験するかもしれません。
新しい経験ですから、失敗を経験した時などは、特にそうなるでしょう。
で、こういう時に、先輩に相談できたり、アドバイスをしてくれるメンターのような存在を持っていたり、愚痴を吐ける相手を持っていたり、目の前の仕事相手に対して自分自身の要求をしっかり言える自分であったり、目の前の仕事相手に粘り強く交渉できる自分であったりすると、うつ、メンタル不調にはならず、このストレスを乗り越えていく事ができるのです。
乗り越えたあと、どう感じると思いますか?
「いろいろ苦労したけれど、自分は成長できたなあ。この仕事をきっかけに人間的にもレベルアップしたなあ」
と幸せと自信を感じるわけです。
では、先輩に相談できない自分だったり、そもそも相談できる先輩をもっていなかったり、アドバイスをしてくれるメンターのような存在を持っていなかったり、愚痴を吐ける相手を持っていなかったり、目の前の仕事相手に対して自分自身の要求をしっかり言えない自分であったり、目の前の仕事相手に粘り強く交渉できない自分であったりすると、どうなると思いますか?
続きは後編で。
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■11/28発売のビジネス誌「プレジデント」にP34に私が取材され、掲載されました。
ご興味あったらご覧ください。
■このたび9/14に私のメンタル本が出版されました。
「不安遺伝子を抑えて、心がす~っとラクになる本」 出版社・秀和システム
うつ状態に陥っていた私が復活できたセルフセラピー法をシンプルにして、皆さんでもできるテクニックを解説している本です。関心ある方はどうぞ。
この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。