うつ、メンタル不調になりやすい人には不安になりやすい人が多いですね。私もかつては人への恐怖が強かったので、その気持ちがよくわかります。
ところで、本屋さんに行くと「不安の解消法」とか「不安を鎮める法」と言った本がたくさん出ているのがわかります。
なにを隠そう今年重版になった私の本も、「不安遺伝子を抑えて、心がす~っとラクになる本」というタイトルです(笑)。
実は一般的にはあまり知られていませんが、不安には2種類あるということをご存知でしょうか?
名称で言うと、「状態不安」というものと「特性不安」というものです。
あなたの不安は、解決できるのですよ~、と解説している本などを立ち読みすると、この2つを区別していないのではないかなと思うことが良くあります。
何が違うのかを簡単に言うと、「状態不安」とは、その瞬間に感じる不安のことで「特性不安」とは、性格に一部として根付いてしまっているような不安のことです。
ですので、状態不安と言うのは解決するのは比較的簡単です。不安になったその瞬間に深呼吸しましょうとか、ポジティブなことを考えましょうとか、または、その瞬間にほっぺを強くツネるとか(笑)。
これはより強い刺激を与えることで、その不安を制御しようとする方法でゲイティング(Gating)と言うのですね。
でも、これらは今この瞬間に感じる不安には効果的とは思いますが、特にな何もないにもかかわらず不安になっている人、つまり、特性不安の状態に陥っている人には、なかなかこれだけでは難しいと思います。
私も人に対して恒に不安や怖さがありましたが、こういう特性不安に状態に陥っているときに、常にほっぺをつねっていてもダメですよね。
そのうちほっぺが痛すぎて続けられなくなってしまいます。
では特性不安に対しては、どんな解決法があるのか。続きは後編で。
この記事を書いた人
日本メンタル再生研究所所長 山本潤一(脳科学心理セラピスト)
顧問・宗像恒次博士(筑波大学名誉教授)が開発した心理療法で、某上場企業では3年半、初回うつ休職者再発率0%に貢献。「脳科学心理セラピー」により、うつ・メンタル不調者への短期間での改善支援、復職支援、再発防止支援、などのサービスを行う。